ぼくらの包茎相談所

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学校での性の指導というのは、今も昔もずっと難しい問題となっている。大人が子供に対して性に関するあれこれをどこまで指導していいのか、寝た子を無理矢理起こすのかなどという声もあったりするようだ。確かに私が学生の頃は、保健体育の授業で教科書に沿ってさらっと流し読みする程度で、内容を深く掘り下げたり、それについて質疑応答などという時間はなかったと思う。

思春期の男子にとって、性に関する情報はとても重要なのだが、大人がしっかりとした形で指導してくれないので、ネット上や友達の間での情報交換によって、場合によっては間違った性知識を正当なものだと認識してしまうこともあるだろう。思春期の男子が抱える性の悩みは、「ペニスの大きさ」「マスターべーション」「包茎」というのは今も昔も変わらない。これらについてもう少し学校で詳しく指導してくれればと思うが、やはり学校での性の指導は難しいようだ。

前置きが長くなってしまったが、今回のチンコラムは「NPO法人 JASH」(ジャッシュ)の講演会がとても素晴らしいので、少しだけだが紹介したいと思ったからだ。

⇒NPO法人 JASH 日本性の健康協会

JASHは教科書や統計には載らない当事者の声「リアルボイス」を、講演会や出版物、動画配信などを通して届けるNPO法人だ。中学や高校などで性に関する講演会を実施しており、学校の先生では難しいとされる性の内容にも深く触れた講演をしている。2014年5月18日に開催されたJASHの性の健康カンファレンス「おしえてJASH!」の中から、包茎に関する講演内容がYouTubeにアップされているのでここで紹介しようと思う。泌尿器科医の「うっちー」こと内田洋介先生を迎えてのカンファレンスだ。



どうだろうか。とてもわかりやすく素晴らしい講演だと思わないだろうか。私も学生時代にこの講演を受けたかった。こういったNPO法人がもっと増えていけば、学校での性の指導も変わってくるのではないかと思う。この講演動画を見た感想や、あなたのご意見など、ぜひコメント欄でお聞かせ願いたい。

今までに数多くの悩み相談を受けてきたが、「見栄剥き」に関して相談や意見を求められることがよくある。「見栄剥き」とは、仮性包茎の人が包皮を意図的に剥いて亀頭を露出させ、露茎(＝いわゆる剥けチン)であるかのように見せかける行為だ。温泉や銭湯など他人の前で裸になるような時に、この見栄剥きをすることが多い。


実はこの見栄剥きは、日本人男性ならではの行為であるようだ。日本では昔から、露茎を正常とし、それ以外の包皮の被ったペニスは「包茎」として異常扱いされてきた。さらにその包茎も包皮の状態によって、「仮性包茎」「真性包茎」「カントン包茎」と細かく分類までされている。この包茎状態の分類も、実は日本特有のものだというのはご存じだろうか。


これは白人男性がペニスの状態をどう認識しているかを図式化したものだ。包皮を剥いて亀頭を露出できるかどうかの判断で、実にシンプルでこれこそが本来の正しい性教育だと言えよう。どうしても剥けない場合を包茎として治療対象とし、それ以外は剥けていても被っていても正常としている。


一方で日本人男性の性器認識は、上のようにかなり複雑となっている。日本人はペニスが常時剥けていることを理想形としているため、このような複雑な図式になってしまうようだ。手術などを受けずに、ペニスの成長の過程で包皮が自然と剥けて亀頭が露出状態になる人なんて、実際にいるのだろうか。おそらく日本人の露茎の多くは、包皮をカリ首に引っかけた状態を常にキープできている状態なのではないだろうか。

こういった日本人男性特有の性器認識があるから、見栄剥きという行為が広く定着してしまったのだろう。私は仮性包茎であることを気にしていた二十歳前後の頃は、当たり前のように見栄剥きをしていた。そしてなんとか露茎になろうと剥き癖を付けようとしていた。だが私の場合、亀頭がそれほど大きくないことと包皮輪が広いため、剥いた包皮がカリ首にうまく引っかからず、スルッと元に戻ってしまうことが多かった。剥いてもどうせ戻ってしまうなら、最初から剥かずに自然体のままでいいのではないかと思い始めた頃、温泉や銭湯に行ったときに高校生くらいの若い男の子たちが、当たり前のように包皮を被せたままで堂々としているのを見て、なんだか見栄剥きしている自分が情けなくなった。これがきっかけとなり、私は見栄剥きをするのをやめた。

勘違いしないでほしいのだが、私は見栄剥きすることを否定しているわけではない。見栄剥きは一種の自己表現であり、仮性包茎にしかできない特技である。ただし、剥いた包皮が不意に戻ってしまうことがあるので、そこは十分注意してほしい。また、見栄剥きしているかどうかは、亀頭の色やカリ首に集まった包皮のダブつき具合などで、同じ仮性包茎の男性ならば一目見れば分かってしまうであろう。みなさんは見栄剥きに関してどうお考えだろうか。自分の経験なども踏まえて、コメントにてご意見をお聞かせ願いたい。

小学校高学年から中学・高校を経て成人するまでの10代。10年と聞くととても長いように感じますが、大人になってしまうと不思議ととても短く感じてしまうものです。一生のうちに10年しかない10代は、男性にとって特にペニスが成長する時期であると同時に、ペニスの変化に戸惑ったり他人と比較して不安になったりすることもあるでしょう。でもそれはごく普通のことで、悩むことで心も成長していくのです。しかしペニスの悩みは親にも聞けないですし、友達にも打ち明けづらいですよね。そんなペニスの変化に戸惑わないように、10代の男子諸君に私からのアドバイスです。



【小学校高学年(10～12歳)の男子へ】
まさに思春期の入り口である君たちは、これから大人の体へと成長していきます。小学校高学年になると、ペニスの付け根あたりから陰毛が生え始めてきた人もいるでしょう。小学校を卒業する頃には、すでに精通(はじめての射精)した人もいると思います。陰毛が生えているから修学旅行でお風呂に入るのが嫌だという人もいるかもしれませんが、逆にまだ生えていないから嫌だという人もいます。どちらにしても君たちのペニスはこれからもっと成長していくのですから、恥ずかしがらないでください。

【中学 生(13～15歳)の男子へ】
中学校の3年間というのは、ペニスが急激に成長する人が多いです。ほとんどの男子に陰毛が生え、中学卒業の頃にはしっかりと生えそろうでしょう。ペニスが勃起することが増え、精通(はじめての射精)を経験し、マスターベーションを覚えて毎日のように射精する人も多いと思います。マスターベーションをして射精すると罪悪感を感じることもあるかと思いますが、マスターベーションは自分のからだを知ることで悪いことではないので、安心してください。またペニスの急激な成長によって、気付いたら包皮が剥けていたり、勃起すると自然と包皮が剥けるようになったりと、亀頭が露出することがあって驚くこともあるかもしれませんね。

【高校生(16～18歳)の男子へ】
高校の3年間というのは、中学の3年間に次いでペニスの大きな成長が見られます。マスターベーションも回数を重ねることで、射精のタイミングをコントロールできるようになっていることでしょう。ペニス自体も太く大きくなって、色も黒っぽくなってきます。自分のペニスが包茎であることで悩むのが多いのも高校生です。常に亀頭が露出状態になっている人もいれば、包皮が半分被っているいわゆる"半剥け"状態の人もいます。とはいっても多くの人が仮性包茎の状態であるので心配はいりません。ただ高校卒業の頃までに、包皮を剥いて亀頭を露出することができない真性包茎の人がもしいたら、恥ずかしいかもしれませんが泌尿器科で一度診察してもらいましょう。

【19歳～成人前の男子へ】
10代最後の2年間は、ぜひ悩むことなく過ごして成人を迎えて欲しいです。ペニスについても仮性包茎であれば手術などを考える必要はありませんが、もし真性包茎のままでしたら何らかの治療を検討しましょう。高校生の頃に初体験をする人もいますが、この2年間に童貞を卒業する人が多いようです。18歳になれば成人向けのアダルトビデオの購入・レンタルが法律的に許されていますし、お金があれば風俗で性的サービスを受けることもできます。とはいっても、10代のうちに童貞を卒業しなければならないという訳ではありませんから、心配しないでください。この2年間は大人の男性への準備期間だと思って、有意義に過ごしてください。

10代の時に悩んだことは、大人になるとなんで悩んでいたんだろうと思うものです。でもそうやって悩んだ10年があるからこそ、人は大人になっていくのだと思います。そうやって悩んだ10代の経験を次の世代に伝えていくことが、私たち大人の役目なのではないでしょうか。

Boys, be ambitious! (少年よ、大志を抱け！)

マスターベーションやパートナーとのセックスで絶頂を迎えると、男性は勃起したペニスから精液が体外へ排出される。これが射精なのであるが、「射精の勢いがなく精液が飛ばない」といった悩み相談をよく受ける。今回は勢いよく射精する方法について、考えてみようと思う。



精通を迎えた思春期の頃から20代前半頃までは射精の勢いというのは凄まじいのだが、歳をとるにつれてその勢いに衰えを感じている男性も多いのではないだろうか。私も高校生の頃は、マスターベーションで射精する瞬間に手のひらにディッシュを広げて受け止めていたが、射精の勢いがすごかった記憶がある。最近はあの頃の射精の勢いが懐かしく感じてしまう。

しかし射精の勢いというのは、ポイントさえ押さえれば格段に勢いがアップするのだという。精液を勢いよく飛ばすためのポイントは、次の3点である。

●精液の量を増やし質を良くする
精子は毎日大量に作られてはいるが、一度射精されてしまうと満タンになるまでには数日かかる。前回の射精からの間隔が短ければ短いほど、射精される精液は必然的に少なくなる。例えば毎日射精した場合と、1週間後に射精した場合を比較すると、圧倒的に後者の方が精液の量が多い。1週間射精を我慢しろとは言わないが、3～5日間隔が一番理想だと思われる。また精液の質に関してだが、亜鉛を摂取することにより精液の質が良くなる。亜鉛は牡蠣やレバーなどに多く含まれるが、多くを摂取するのは難しい。亜鉛のサプリメントを日常的に摂取することで、質の良い精液が作られるのでぜひ試していただきたい。

●PC筋を鍛える
聞き慣れないと思うが、陰嚢の付け根から肛門に渡っている筋肉をPC筋という。肛門に力を入れた時に動く筋肉で、これによって排便時に便を切ったりするだけでなく、射精時にはPC筋に力が入ることで尿道が圧迫されて、一気に精液が飛び出す仕組みになっている。PC筋は筋肉なので使わないとどんどん衰えてしまう。PC筋を鍛えるには、肛門にギュッと力を入れ5秒ほどキープして力を抜く、これを1日5セットほど実践するようにしていると、衰えたPC筋は2週間ほどで筋力がアップし、継続することで筋力を維持することができる。手軽にできるトレーニングなので、ぜひPC筋は日々鍛えてほしい。

●射精反射を鍛える
射精というのは脳からの命令によるものではなく、ペニスへの刺激によって起こる。しかしそれは刺激の強さよりも、一定の刺激が続いて蓄積すると脊髄が反射的に引き起こすものである。この射精反射は、性的興奮を高めることで鍛えることができる。性的興奮が高まるとカウパー氏腺液(いわゆる我慢汁)が分泌される。これにより射精時に尿道を通る精液の摩擦が軽減され、勢いを保ったまま体外へ排出されるのだ。性的興奮を高めより多くの我慢汁を分泌させてから射精することが大切なので、ある程度時間をかけたマスターベーションをすることをオススメしたい。

どうだろうか。確かに思春期の頃の方がマスターベーション時の性的興奮は高かっただろうし、ほぼ毎日のように射精していたので、常にPC筋も鍛えられていたかもしれない。社会人になるとどうしても時間に追われて、マスターベーションもサクッと済ませてしまうことも多いのであろう。もしもあなたが最近、射精の勢いが弱いなと感じたのであれば、ぜひこのトレーニングを試してほしい。そしてコメント欄にてご意見・ご感想もぜひお聞かせ願いたい。